子供用トラウザーズを試作しました。その2
前回、問題が発生したとのお話をさせていただきましたが、試着をおこなった際、トラウザーズの穿いたり、脱いだりがかなりきついということが判明したのです。
通常はフロント部のフック(前カン)、ファスナーで前開きをおこなうため、ウエスト周り、ヒップ周りの寸法に合うように寸法を設定すればよいのですが、ゴム入りの場合、ヒップ周り+αのウエスト寸法を設定し、なおかつ、ウエスト周りではウエスト寸法-αの寸法を設定しなければならなかったのです。
つまり、ウエスト部分のゴムを伸ばした状態で、ヒップ部分をスムーズに通るようにすると同時に、ウエスト部分ではゴムが縮んだ状態できれいにフィットし、トラウザーズがずり落ちない様にしなければならないということです。
当然と言えば当然ですが、しばらくゴム入りのトラウザーズを作成していなかったため、見落としていました。
その点を踏まえて、2回目の型紙を作成しました。
まずはウエスト部分の寸法をヒップ寸法より約4cm大きくパターンを修正し、サイドのゴムの伸縮度を高めるため、ゴムを精一杯伸ばして付け直しました。しかし、それでもゴムの縮み量が少ないため、ウエスト部分でのトラウザーズのホールドがしづらいことが判明しました。
よって、最終的にはバック部分にもゴムを入れることにして、きちんとホールドできるように修正しました。
<ウエスト部の後部をゴム入りに変更>
<ウエスト部の後部 ゴムを伸ばしたところ>
再度、試着をおこなった結果、スムーズに着用ができることが確認されました。
もちろん、フロント部のスッキリ感はキープしています。
久しぶりにゴム入りトラウザーズを作成して、いろいろと勉強になりましたし、折に触れ、いろいろな試作をすることも大切だと感じました。
次回は子供用トラウザーズの仕様面についてお話していきます。